こんにちは、草花こよみ、管理人のYuuです。
植物を育てていると、「土の表面は乾いているけれど、もう水をあげていいのかな」「最近なんとなく育ちがよくないけれど、土に問題があるのかな」と迷うことがありますよね。
そこで園芸用品売り場を見てみると、水分計、土壌湿度計、pH計、土壌酸度計、温湿度計、さらには3in1や4in1と書かれた土壌測定器まで並んでいます。似たような形をしているものも多いので、初めて見ると「結局どれを買えばいいの?」となりやすい道具です。
先に結論を言うと、水やりのタイミングを知りたいなら水分計、土の酸性・アルカリ性を調べたいならpH計、植物の周囲の空気の湿度を確認したいなら温湿度計を選びます。
名前が似ていても、測っているものは別です。用途さえ分かれば、必要以上に高機能な測定器を買う必要もありません。

記事のポイント
- 園芸用水分計とpH計の違い
- 土壌湿度計と温湿度計の使い分け
- 水分計とpH計の種類や選び方
- 正しい測り方と数値を見るときの注意点
園芸用水分計・pH計の選び方|初心者向け
まずは、水分計、pH計、湿度計がそれぞれ何を測る道具なのかを確認していきます。ここが分かっていないまま商品を選ぶと、「欲しかった機能がなかった」ということになりかねません。
特にネット通販では「湿度計」「土壌湿度計」「水分計」という言葉が混ざって使われることがあります。商品名だけで決めず、測定対象を確認することが大切ですよ。
- 水分計とpH計は何が違う?
- 土壌湿度計と温湿度計の違い
- 園芸用水分計の種類と特徴
- 水分計を選ぶポイント
- 水分計の正しい使い方
- 水分計が反応しない原因
水分計とpH計は何が違う?
園芸用水分計とpH計のもっとも大きな違いは、調べている土の性質そのものが違うことです。
水分計が確認するのは、土が乾いているのか、まだ水分が残っているのかという状態です。鉢植えでは表面だけ先に乾くことがあるため、見た目だけでは分かりにくい鉢内部の状態を確認するときに役立ちます。
一方、pH計は土が酸性寄りなのか、中性付近なのか、アルカリ性寄りなのかを見る道具です。主に土づくりや植物に合う用土環境を確認するときに使います。
| 測定器 | 主に測るもの | 主な目的 |
|---|---|---|
| 園芸用水分計 | 土中の水分状態 | 水やり時期の判断 |
| 土壌湿度計 | 土の乾湿や水分 | 水分状態の確認 |
| 土壌pH計 | 土の酸性・アルカリ性 | 土づくりや酸度確認 |
| 温湿度計 | 空気の温度と相対湿度 | 室内や温室の環境確認 |
| EC計 | 電気伝導度 | 肥料分や塩類濃度の目安 |
例えば葉がしおれている植物があったとしても、水分計だけで原因をすべて判断できるわけではありません。土が乾いていることもあれば、逆に根の周囲へ水が残りすぎていることもあります。さらに土のpHや肥料の状態、気温、根の傷みなどが関係している場合もあります。
つまり、水分計とpH計はどちらか一方が上位の道具という関係ではありません。水分計は水の管理、pH計は土の酸度確認という別々の役割を持っています。
最初に覚えたい使い分け
「今日、水をあげるか迷う」なら水分計。「この植物に土が合っているか、石灰による酸度調整が必要か確認したい」ならpH計です。
目的から選ぶならこの3タイプ
水やりのタイミングを簡単に知りたい人
鉢に挿して使える水やりチェッカーが候補です。
家庭菜園や花壇のpHを確認したい人
土壌酸度計を選ぶと目的に合いやすくなります。
pHや水分などをまとめて確認したい人
複数項目に対応した多機能土壌測定器が候補です。
※Amazonの商品価格・在庫・仕様は変更される場合があります。購入前に商品ページの最新情報をご確認ください。当サイトはAmazonアソシエイト・プログラムの参加者です。
土壌湿度計と温湿度計の違い
園芸用品の「湿度計」で少しややこしいのが、土壌の湿度と空気の湿度は別物という点です。
商品名に「土壌湿度計」と書かれているものは、多くの場合、土の乾湿や水分状態を測ります。その意味では園芸用水分計とかなり近い道具です。
一方、一般的な温湿度計が測る湿度は、空気中の相対湿度です。「室温25℃、湿度60%」といった表示はこちらですね。
温湿度計で部屋の湿度が60%と分かっても、鉢の中に水がどれだけ残っているかは分かりません。逆に土壌水分計が「湿っている」と表示していても、暖房を使った室内では葉の周囲の空気が乾いていることがあります。
観葉植物を室内で育てていると、この二つを同じものとして考えたくなるかもしれません。しかし、根が触れている土の水分と、葉が接している空気の湿度は別々に考えるのが基本です。
室内植物では水やりだけでなく、置き場所や風の当たり方も植物の乾き方に関係します。例えば多肉植物を室内で育てるときの日当たりと水やりでも、土だけでなくエアコンの風や置き場所まで見ていくことが大切です。
園芸用水分計の種類と特徴
水分計は、見た目が似ていても測り方や表示方法に違いがあります。初心者が家庭園芸で見かけやすいのは、色で知らせるタイプ、アナログタイプ、デジタルタイプです。
さらに畑や細かな水分管理では、pF値を見るテンションメーターなども使われます。

色で知らせる水分チェッカー
鉢へ差したまま使い、色の変化で水やり時期を知らせるタイプです。
代表的なものにSUSteeがあります。水分が足りている状態では青くなり、乾いて水やりのタイミングになると白くなるため、数値を毎回読み取らなくても状態を確認できます。
こうしたタイプの魅力は、「水分率が何%なのか」を考えるよりも、水やりが必要かどうかを目で確認しやすいところです。
SUSteeではpF値をもとに水やり時期を判断する仕組みが採用されており、鉢へ常設して使用できます。毎回測定棒を差したり抜いたりしたくない人には候補になりやすいでしょう。
ただし、色変化式ならどんな用土、どんな状態でも必ず正しく反応するというわけではありません。土が極端に硬くなっていたり、目詰まりしていたりすると正常に吸水できない場合があります。
水やり時期だけを分かりやすく確認したいならSUStee
鉢へ常設して色の変化で確認できるので、「土が乾いたか毎回指で確かめるのが難しい」という人にも使いやすいタイプです。鉢の大きさに合うサイズを確認して選んでください。
※価格や在庫、セット本数は販売時期によって変わります。Amazonの商品ページで最新情報をご確認ください。
アナログ式水分計
アナログ式は、土へ金属製のプローブを差し、針の位置で乾湿状態を確認するタイプです。
目盛りには「DRY」「MOIST」「WET」といった表示や、1~10などの数値が使われます。電池を使わない製品も多く、必要なときに取り出して測りやすいのが特徴です。
ここで注意したいのが、表示される数値の意味です。
例えば「5」と表示されたからといって、それがすべての製品で同じ水分率を表しているわけではありません。製品独自の目盛りである場合もあり、pF値や体積含水率と直接結び付けられないものがあります。
水分計の数字だけを植物共通の基準にしない
「数値が3なら必ず水やり」「50%ならまだ大丈夫」という共通ルールはありません。表示の意味は製品ごとに異なるため、付属の説明書に記載された基準を確認してください。
デジタル式水分計
デジタル式は液晶画面やLEDで土の状態を表示します。数値で表示するもののほか、乾燥・適度・多湿といった段階表示の製品もあります。
画面を見れば状態を確認しやすい一方で、デジタルだから必ずアナログ式より正確とは限りません。
重要なのは、測定方式、測定範囲、精度、測る深さ、対応する土などです。例えば同じ「水分%」という表示でも、別メーカーの製品や農業用の体積含水率と単純比較できないことがあります。
pF計とテンションメーター
もう少し詳しく水分状態を見たい場合には、pF値を測るテンションメーターがあります。
pF値は、簡単に言うと土が水をどの程度の力で保持しているかを見る指標です。
土に十分な水があり植物が水を取り込みやすい状態ではpF値は低く、土が乾燥して水を取り出しにくくなるほど値は高くなります。
家庭の鉢植えで毎日の水やりを判断するだけなら、ここまで細かな機器が必須というわけではありません。ただ、畑の水分管理や栽培条件を細かく確認したい場合には、水分量だけを見る方法とは違う選択肢になります。
水分計を選ぶポイント
初心者が水分計を選ぶときは、「測れそうだから」と見た目だけで決めるより、どんな植物を、どのように管理したいかから考えると分かりやすいですよ。
まず、鉢植えを数鉢育てていて、水やり時期を簡単に知りたい場合。こうした用途なら、色変化式や乾湿を分かりやすく表示する家庭園芸向け水分計が候補になります。
毎日鉢に差したまま確認したいなら、常設可能と明記された製品を選びます。必要なときだけ測定するなら、スポット測定用でも問題ありません。
| 確認項目 | 選ぶときに見る内容 |
|---|---|
| 測定方式 | 色変化、アナログ、デジタル、pFなど |
| 表示方法 | 色、針、数値、LEDなど |
| 常設可否 | 鉢へ挿したまま使えるか |
| プローブの長さ | 確認したい根の深さまで届くか |
| 対応する用土 | 培養土、バーク、水苔などへ対応するか |
| 電源 | 電池不要か、電池交換が必要か |
| 消耗品 | 芯やセンサーなど交換部品があるか |
| 屋外使用 | 雨や水への対応範囲 |
特に注意したいのが挿しっぱなしにできるかです。
常設を前提にした水分チェッカーがある一方、スポット測定用の金属プローブ式や多機能測定器には、使用後に抜く必要があるものがあります。金属部を長期間土中へ置くことで腐食する可能性がある製品もあるからです。
「棒状だからそのままでいいだろう」と判断せず、取扱説明書を確認しましょう。
また、観葉植物1鉢と大きなプランターでは必要な測定深度も変わります。小鉢に長すぎるプローブは扱いにくく、大型鉢なのに短すぎるものでは表面近くしか確認できない場合があります。
◆Yuuのワンポイントアドバイス
水分計を買うと「数字が出るから、これだけ見れば水やりできる」と思いがちです。でも私は、鉢の重さや葉の様子、土の表面なども一緒に見るのがおすすめだと思っています。水分計は植物を見る代わりではなく、迷ったときに判断材料を一つ増やしてくれる道具として使うと付き合いやすいですよ。
水分計の正しい使い方
水分計は土へ差せば何でも同じように測れるわけではありません。鉢の中では、場所によって水分量がかなり違うことがあります。
水やりをすると、水が鉢全体へ均一に広がるとは限りません。土の状態や根の張り方によって水の通り道ができ、同じ鉢でも一部は湿っているのに別の場所は乾いていることがあります。
そのため、測定するときは鉢の縁ぎりぎりや表土だけではなく、実際に根が広がっている範囲の水分状態を見ることが大切です。

プローブを差す深さについても、製品ごとの指定位置があります。無理に深く押し込むと根を傷めたり、センサー自体を傷めたりする場合があるため、説明書に従ってください。
水やり用品そのものを見直したい場合は、ガーデニング用ジョウロの容量と素材の選び方も参考になります。水分計で乾きを確認できても、一度の水やり量や注ぎ方が適切でなければ、鉢全体へ水が行き渡らないことがあるからです。
何%なら水やりするのか
「土壌水分が何%になったら水をあげればいいですか?」という疑問もありますよね。
ここには、すべての植物や水分計に共通する一つの数字はありません。
その理由は、水分計によって測定方式が違ううえ、使っている土にも違いがあるからです。同じ量の水を含んでいても、赤玉土、一般的な培養土、砂を多く含む土などでは水の保持のされ方が変わります。
さらに、植物によって乾燥への耐え方も違います。一般的な草花と多肉植物を同じ水分状態で管理する必要はありません。
そこで家庭園芸では、水分計の表示はその製品の基準に沿って読み、育てている植物の水やり方法と組み合わせるのが基本です。
水分計の数字だけを暗記するより、その植物をいつ水やりしたのか、どのくらいで土が乾くのかを何度か見ていくほうが役立ちます。
水分計が反応しない原因
水分計を使っていて、「水をあげたのに乾燥表示のまま」「いつ見ても湿っている」となることがあります。
まず考えたいのが、測っている場所が鉢全体の状態を表しているとは限らないことです。
| 状態 | 考えられること |
|---|---|
| 水やり後も乾燥表示 | センサー位置まで水が届いていない |
| いつも湿潤表示 | その場所だけ水分が残っている |
| 場所で数値が大きく違う | 鉢内の水分分布が均一ではない |
| 色が変わらない | 目詰まりや土との接触状態を確認 |
| アナログ針が動きにくい | 電極と土の接触不足などを確認 |
色変化式では、土が硬く締まりすぎている、根がいっぱいになっている、センサー周辺で目詰まりしているといった条件で反応しにくくなる場合があります。
また、測定器によっては肥料分や塩類、土質などの影響を受けるものがあります。一度の測定値だけで植物の状態を決めつけないほうが安心です。
鉢土そのものが乾きにくいと感じる場合は、測定器だけでなく土の性質も見てみましょう。ガーデニングの土づくりと培養土の選び方では、赤玉土や腐葉土、市販培養土などについて詳しく解説しています。
園芸用水分計・pH計の使い分けを徹底解説
ここからはpH計を中心に、土壌酸度の見方、正しい測り方、多機能タイプの選び方まで見ていきます。
pH計は水分計より測定条件の影響を意識したい道具です。「土へ差したのに針が動かない」ということもあるため、購入前に測定方式まで確認しておきましょう。
- 園芸用pH計の種類と特徴
- 土壌pHの正しい測り方
- 植物ごとのpH目安
- pH計が7から動かない原因
- 多機能土壌測定器の選び方
- pHとECは何が違う?
- 用途別に選ぶ測定器
- 園芸用水分計とpH計のよくある質問(FAQ)
- 園芸用水分計・pH計の選び方まとめ
園芸用pH計の種類と特徴
園芸用pH計には、土へ直接差すアナログ式やデジタル式、試薬の色を見る比色式、抽出液などを測るpH試験紙があります。
どれが一番よいと一概には言えません。家庭菜園でおおまかな酸度を確認したいのか、細かな数値まで比べたいのかで向いている方法が変わります。
アナログ直挿し式
もっとも手軽に見かけるのが、金属電極を土へ差して針の位置からpHを確認するタイプです。
電池が不要な製品もあり、土を適度に湿らせたあと、その場で測れるのが魅力。家庭菜園や花壇で酸度の目安を見たいときには使いやすいでしょう。
ただし、この方式では土と金属電極がきちんと接触する必要があります。乾燥しすぎた土や粒が粗くて隙間の大きい用土では、うまく測定できない製品があります。
デジタル直挿し式
液晶画面にpHを表示するタイプです。pHだけを測るものだけでなく、水分、土の温度、照度などを一緒に確認できる多機能型も販売されています。
数値表示なので読み取りやすい一方、ここでも「デジタル」という言葉だけで精度を判断しないことが大切です。
例えばpHを0.5刻みで表示する家庭園芸向け製品と、0.01単位で表示でき、標準液を使って校正するガラス電極式では、用途がかなり違います。
比色式とpH試験紙
比色式では、土と水を混ぜた液などへ試薬を加え、その色を見本と比較してpHを判断します。
電極の研磨や電池交換が必要ないため、たまに家庭菜園の土を確認する程度なら扱いやすい方法です。
ただし、人の目で色を見比べるので細かな数値を読む用途には向きません。また、試薬は使うたびに減ります。
pH試験紙も同様に、細かな数値の追跡というより、おおまかな酸度を確認したいときに向いています。
家庭用直挿し計と土壌分析は測り方が違う
農業や土壌診断では、一定量の土と水を混ぜて懸濁液を作り、ガラス電極式pH計で測定する方法があります。家庭用直挿し酸度計とは測定条件そのものが違うため、両者の数字を完全に同じものとして比べないようにしましょう。
家庭菜園のpHを確認するなら土壌酸度計
水やりのタイミングではなく、土が酸性側かアルカリ性側かを確認したい人向けです。電池不要のアナログ式は、家庭菜園や花壇で酸度の目安を確認したい場合に候補になります。
水分とpHを1台で確認したい場合
水分計と土壌酸度計を別々に用意したくない人は、pHと水分の両方に対応したタイプも確認してみてください。
※測定範囲や対応する土、液体測定の可否は商品によって異なります。購入前に仕様をご確認ください。
土壌pHの正しい測り方
土壌pH計は、乾いた花壇へ差して終わり、という道具ではありません。特に金属電極式では、測定前の土の状態が大切です。
一般的な直挿し式では、土が乾燥している場合に水を与え、しばらく待ってから測ります。目安として20~30分程度待ち、土と電極が密着しやすい状態にして測定する方法が採用されている製品があります。
ただし、必要な水量や待ち時間は製品ごとに違う可能性があります。使用前には必ずそのpH計の取扱説明書を確認してください。
測定するときは電極部を指定された深さまで土へ入れ、周囲の土としっかり接触させます。畑や花壇では場所によってpHが変わることがあるため、1か所だけではなく複数地点を測ると状態をつかみやすくなります。
また、金属電極の表面に酸化物が付いていると測定しにくくなる機種があります。製品によっては、使用前に目の細かなサンドペーパーなどで軽く磨くよう指定されています。
測定方法は製品ごとに確認してください
水の量、待ち時間、電極の手入れ方法、使用できる土、測定できるpH範囲は機種によって異なります。正確な情報は各メーカーの公式サイトや取扱説明書をご確認ください。土壌改良を大規模に行う場合や作物の不調が続く場合は、最終的な判断を園芸店、農業関係機関などの専門家にご相談ください。
石灰を入れた直後は測らない
酸性に傾いた土へ苦土石灰などを入れたあと、「本当にpHが上がったかな」とすぐ測りたくなりますよね。
しかし、石灰資材を混ぜた直後は土の中で反応が進んでいる途中です。製品の案内では、石灰を混ぜたあと1~2週間程度置いてから測定する方法が示されている例があります。
ここで数値が変わらないからと石灰を追加し続けると、今度は必要以上にアルカリ性側へ動かす可能性があります。
使用する石灰資材の種類や量についても一律ではありません。育てる植物と現在の土の状態を確認したうえで使いましょう。
植物ごとのpH目安
pHは一般的に0~14の範囲で表し、pH7が中性、7より小さいと酸性側、7より大きいとアルカリ性側になります。
ここで初心者が間違えやすいのが、「中性のpH7に近ければ近いほど植物に良い」と考えてしまうことです。
植物にはそれぞれ育ちやすい土壌pHの範囲があります。
家庭菜園で育てる野菜には弱酸性を好むものが多く、pH6.0~6.5前後が一つの目安として示される植物があります。例えばバジル、ケール、コールラビなどでは、この付近が栽培の目安になります。
一方、ブルーベリーはかなり酸性側の土を好む植物として知られ、一般的な目安としてpH4.5~5.3程度が示されることがあります。
| 植物・用途 | pHの傾向や一般的な目安 |
|---|---|
| 多くの家庭菜園野菜 | 弱酸性を好むものが多い |
| バジル | pH6.0~6.5前後が目安の一例 |
| ケール | pH6.0~6.5前後が目安の一例 |
| コールラビ | pH6.0~6.5前後が目安の一例 |
| ブルーベリー | pH4.5~5.3程度が目安の一例 |
これらの数値はあくまで一般的な目安です。同じ植物でも品種や栽培条件、土壌の測定方法によって扱われる範囲が異なる場合があります。
なので、植物ごとの適正pHを確認するときは、育てている品種の栽培情報と合わせて判断してください。
アジサイの花色とpH
土壌pHとの関係でよく知られているのがアジサイです。
一般的に酸性側の土ではアルミニウムを吸収しやすくなり青系の花になりやすく、中性からアルカリ性側では赤系になりやすいとされています。
ただし、花色はpHだけで決まるものではありません。品種や土中のアルミニウム量なども関係します。
「青くしたいから土を酸性にすれば必ず青くなる」と単純に考えないほうがよいでしょう。
pH計が7から動かない原因
アナログ式土壌酸度計で非常に多い疑問が、「土へ差しても針がpH7から動かない」というものです。
この症状が出ても、すぐに故障と決めつける必要はありません。
まず確認したいのは土の乾燥です。金属電極式では、乾きすぎた土だと電極と土が十分に密着せず、正しく測れない場合があります。
ほかにも、電極表面の酸化、挿し込み不足、粒の粗い土、測定に適さない用土などが原因になることがあります。
| 確認するところ | 見直したい内容 |
|---|---|
| 土の水分 | 測定に必要な湿り気があるか |
| 電極との接触 | 周囲の土がきちんと密着しているか |
| 電極表面 | 酸化や汚れがないか |
| 挿し込み深さ | 指定された位置まで入っているか |
| 用土 | その製品で測定可能な土か |
特に直挿し型では、腐葉土、ピートモス、砂の多い土、バーク主体の用土など、土と電極が密着しにくい条件では測定に向かない製品があります。
ここは水分計との違いでもあります。水分チェッカーの中にはバーク、水苔、ハイドロカルチャーなどに対応する製品がありますが、同じ用土だから直挿し式pH計も使えるとは限りません。
多機能土壌測定器の選び方
園芸用品を探していると、「3in1」「4in1」「5in1」と書かれた多機能土壌測定器を見かけます。

一台で測れる項目としては、pH、水分、土の温度、照度、塩分などがあります。
一台でいろいろ確認できるのは便利ですが、測定できる項目が多いほど、それぞれの測定精度も高いとは限りません。
例えばpHは数値表示でも、水分は5段階、照度は9段階といった製品があります。同じ一台の機器でも、測定項目ごとに表示方法や細かさが違うわけです。
そのため、「5in1だから1in1より高性能」と単純には言えません。
水やり時期だけ知りたいなら、水分管理に特化したもののほうが使い方は分かりやすいでしょう。反対に、家庭菜園でpH、水分、土の温度などを一台で大まかに確認したいなら、多機能タイプが便利な場合があります。
多機能タイプは項目数より仕様を見る
pHの測定範囲、表示単位、水分表示の意味、対応用土、電池の有無、常設できるかなどを一つずつ確認してから選びましょう。
pH・水分・地温などを1台で見たい人向け
複数の測定器をそろえるより、一台でいくつかの項目を大まかに確認したい場合は、デジタル多機能タイプが候補になります。
※多機能タイプでも、測定項目ごとに精度や表示方法が異なります。必要な項目の仕様を確認してから選んでください。
園芸道具をこれから一式そろえる段階なら、測定器だけでなく日常管理に必要な用品も確認しておくと便利です。基本的な道具についてはガーデニング初心者が最初に揃えたい道具で紹介しています。
pHとECは何が違う?
土壌測定器を調べていると、pHのほかに「EC」という言葉が出てくることがあります。
pHとECは同じような数値ではありません。
pHは酸性・アルカリ性の状態を見る指標です。一方、ECは電気伝導度を測り、土壌や培養液に溶けている塩類や肥料分の濃さを見る一つの目安として使われます。
そのため、pHが植物に適した範囲だからといって、肥料の状態まで適切だとは限りません。
逆にECだけを見ても、その植物に合ったpHなのかは分かりません。
| 測定項目 | 分かること |
|---|---|
| 水分 | 土中の水分状態 |
| pH | 酸性・アルカリ性 |
| EC | 電気伝導度と肥料分・塩類の目安 |
| 空気湿度 | 植物周辺の相対湿度 |
植物の調子を数字で確認したいときほど、「一つの数値だけで全部が分かるわけではない」という点を覚えておくとよいですよ。
用途別に選ぶ測定器
ここまでいろいろな測定器を紹介しましたが、初心者が選ぶときは用途から考えるのがいちばん分かりやすいかなと思います。
| 知りたいこと | 候補になる測定器 |
|---|---|
| 今日水やりするか知りたい | 園芸用水分計 |
| 観葉植物の水やりを確認したい | 常設型水分チェッカー |
| 畑の水分状態を詳しく見たい | pF計・土壌水分センサー |
| 土の酸性度を確認したい | 土壌pH計 |
| 石灰を使う前後を確認したい | 土壌pH計 |
| pHをおおまかに知りたい | アナログ式・比色式 |
| pHを細かく測りたい | 校正可能なpH計 |
| 水や液肥も測りたい | 液体対応のpH計 |
| 室内の空気湿度を知りたい | 温湿度計 |
| 複数項目を一台で見たい | 多機能土壌測定器 |
例えば室内の鉢植えを数鉢育てていて「いつ水やりすればいいか分からない」という悩みなら、最初から高価なpH計や多機能計を買う必要はないでしょう。水分チェッカーだけで目的を満たせる可能性があります。
反対に、家庭菜園で野菜ごとに土壌pHを確認しながら土づくりをしたいなら、水分計だけでは目的を満たせません。土壌pH計が必要です。
水耕栽培で培養液のpHを測りたい場合には、さらに注意が必要。土壌専用pH計は液体を測れない製品があります。「pH計」という名前だけではなく、測定対象に水や液体が含まれているか確認してください。
迷ったら目的に合うものから確認
※Amazonの商品情報は随時変更されます。対応する測定項目、鉢サイズ、使用方法を商品ページで確認してから選んでください。
園芸用水分計とpH計のよくある質問(FAQ)
Q1. 水分計は何%になったら水やりすればいいですか?
A. すべての水分計や植物に共通する「○%になったら水やり」という数字はありません。測定方式、用土、鉢の大きさ、植物の種類によって適した状態が変わります。まず使用している水分計の説明書にある基準を確認し、育てている植物の水やり方法と合わせて判断してください。
Q2. 水分計は鉢に挿しっぱなしで大丈夫ですか?
A. 製品によります。SUSteeのように常設を前提とした水分チェッカーがある一方、測定後に抜く必要があるプローブ式や多機能測定器もあります。長期間挿したままにすると金属部が腐食する可能性のある製品もあるため、必ず取扱説明書で常設可能か確認してください。
Q3. pH計が7から動かないのは故障ですか?
A. 必ずしも故障とは限りません。土が乾燥しすぎている、電極と土が十分に密着していない、電極表面が酸化している、指定された深さまで挿せていない、測定に向かない用土を使っているなどの原因があります。製品の測定手順を確認してから再度測ってみてください。
Q4. 土のpHは7に近いほど植物にいいですか?
A. いいえ。植物によって育ちやすいpHは異なります。多くの家庭菜園野菜には弱酸性を好むものがありますが、ブルーベリーのようにさらに酸性側の土を好む植物もあります。育てている植物ごとの適正範囲を確認してください。
Q5. 4in1や5in1の多機能測定器のほうが正確ですか?
A. 測れる項目数だけでは正確さを判断できません。pH、水分、照度など複数項目を測れる製品でも、それぞれの測定範囲や表示単位、精度は異なります。機能数より、必要な項目の測定方式や仕様を確認して選ぶことが大切です。
園芸用水分計・pH計の選び方まとめ
園芸用水分計、pH計、湿度計は似たような場所で販売されていますが、それぞれ役割が違います。
水分計は土の水分状態を確認する道具、pH計は土の酸性・アルカリ性を確認する道具、温湿度計は植物周辺の空気の湿度を確認する道具です。
水やりのタイミングに迷うことが多いなら、まず水分計から検討すると使い道が分かりやすいでしょう。数字を細かく読むより簡単に判断したいなら色変化式、必要なときだけ測りたいならアナログやデジタルの水分計が候補になります。
家庭菜園や花壇で土づくりまで確認したいなら、土壌pH計も役立ちます。ただし、pH7がすべての植物に適しているわけではありません。植物ごとの適正範囲を確認して使ってください。
また、水分計の「○%」、pH計の数値、多機能測定器の段階表示は、どの商品でも同じ意味になるとは限りません。測定方式や表示方法を確認することが大切です。
そして、常設できるか、どんな用土に対応するか、液体まで測れるかも製品ごとに違います。
最初からすべてを測ろうとする必要はありません。自分が知りたいのは水やり時期なのか、土のpHなのか、それとも空気の湿度なのかを決めれば、必要な園芸用品はかなり選びやすくなりますよ。